夏の全国選手権が開催されない特別な2020年。
東北各県の夏の王者が集う東北地区高等学校野球大会が8月9日に開幕します。
大会は原則無観客。出場校の3年生部員の保護者のみが入場を許されています。
出場校一覧
【硬式】
青森:青森山田 (3年ぶり)
岩手:一関学院 (10年ぶり)
秋田:明桜 (3年ぶり)
宮城:仙台育英 (4年連続)
山形:鶴岡東 (2年連続)
福島:聖光学院 (14年連続)
※( )は夏の県大会優勝
【軟式】
青森:五所川原第一
岩手:専大北上
秋田:秋田工
宮城:仙台工
山形:羽黒
福島:平工
組み合わせ表
岩手県勢の初戦
一関学院の初戦は昨秋苦杯を喫した仙台育英との再戦となります。
仙台育英は選手層が厚く投打に盤石。県大会のチーム打率は3割7分5厘で、なかでも宮本は5割の高打率と11打点をマーク、佐々木涼は10安打中7本が長打という成績を残しています。
そして投手陣は9人でチーム防御率1.43、全試合3点以下に抑える安定ぶり。エースの向坂は計17イニングを投げて防御率0.00、20奪三振の活躍をみせています。ここに3年生以外の力のある笹倉や伊藤らがメンバーに入ることが予想されており、まさに優勝候補筆頭に相応しい布陣となります。
挑む一関学院は競り合いでより強さを発揮するチーム。県大会5試合のうち3試合が3点差以内の接戦。準決勝では岩手屈指の好投手を擁したチームを相手にタイブレークによるサヨナラ勝ちをもぎ取りました。その打線はリードオフマンで主将の佐藤颯弥から始まり、2番には県大会2本塁打の強打者の佐々木大輔、そして近江博人や坂本章畝ら勝負強さ光る中軸へと続きます。
投手陣では球速140キロを超える速球派の菊池悠、昨秋背番号1を背負った佐藤弘平、緩急自在のリリーフエースの小綿大斗らの継投が必勝パターン。さらに県大会では登板がなかった投手の起用もあるかもしれません。
継投と伝統の堅守で最少失点で切り抜けながら少ない好機を生かしていくことができるかがカギとなりそう。
高校軟式野球では専大北上が平工業と初戦をむかえます。
平工業は福島唯一の軟式野球部で2021年度の廃部が決定しているチーム。昨秋は台風被災により大会が中止となり、今春もコロナ禍で再び中止。平工の現チームにとっては初の公式戦となります。
専大北上は投打に充実。打線は県大会決勝では26点を奪う好調ぶり。投手陣も5人の投手で2試合を0封。率いる菅野監督が標榜する「打者はホームラン、投手は140キロを目指す」という豪快な野球を体現するチームです。
ちなみに専大北上と平工は平成28年秋に対戦し1対2で専大北上が惜敗。
4年越しの雪辱を期す一戦となります!
東北の頂点を目指して
がんばれ!岩手の高校球児たち!
ちなみに…
ベストメンバーで大会に臨む仙台育英は一関市花泉町出身の笹倉世凪選手(2年生)がベンチ入り。
また花巻シニア出身の川原田純平選手と高橋主樹投手がいる青森山田は昨秋準Vの鶴岡東と対戦します。
岩手っ子たちの活躍もまた楽しみです!