2年ぶりに戻った春の高校野球

スコアブックを持って、携帯電話も充電完了。当たり前のようにマスクを身につけて向かった先は野球場。岩手の春に高校球児が戻ってきました

思いがめぐる2年ぶりの高校野球

岩手県営野球場を訪れると、まずは検温と手指消毒。そして連絡先の記入または新型コロナウイルス接触確認アプリの提示確認が行われていました。ほどなくして入場すると目に飛び込んできたのはきれいに整備されたグラウンド。「とにかく(大会が)やれてよかったね」と話していたのは応援の保護者の方でした。みんな同じ思いです。試合の応援は拍手や手拍子が中心。それでも目を輝かせながらプレーする選手たちに出来る限りの声援を送る姿に胸が熱くなりました。

球音や球児たちの掛け声がよく響きわたるグラウンド。第一試合は盛岡一が9対2の7回コールドで盛岡北に勝利し代表決定戦へ。盛岡一の切れ目のない打線は好調な様子で経験値の高い投手陣を考えればこの春のチームの躍進も注目です。高見監督・君ヶ洞先生の新体制となる盛岡北の船出は黒星スタートとなってしまいましたが、選手の力を最大限に引き出す采配は今後も楽しみ。

第二試合はしびれるような投手戦となった盛岡市立と盛岡四の戦い。延長11回までもつれた試合は5対3で盛岡市立が勝利しました。盛岡市立のエース宮野投手は130キロ超のストレートと低めに決まる変化球を武器に6者連続奪三振も披露。盛岡四の背番号1を背負う岩渕投手は緩急自在の技巧派左腕で凡打の山を築きました。まだまだ伸びそうな好投手二人。少し気が早いのですが、この春だけの活躍だけでなく夏への飛躍も期待です。

興奮冷めやらぬなかでむかえた次の日は花巻球場へ。第一試合は花北青雲と遠野緑峰、第二試合は花巻農と花巻北の対戦。普段はあまりスポーツ観戦をしない友人が「どうしても観たい」というので一緒に席に着きました。最初は思いがけない寒さに口数少なくなっていましたが蓋を開ければ一変。試合はいずれも点差がついたものの、遠野緑峰・櫻井選手のポール際に飛び込むホームランやそれに喜ぶベンチの様子花北青雲のリードオフマン・鎌田主将の巧打花巻農の藤原怜二塁手と髙橋悠遊撃手らの華麗なダブルプレーに目を丸くしていました。試合後は大満足だったようで、コンビニスイーツで軽く打ち上げをしたことは言うまでもありません。

疲労感よりも充実感。高校野球に染まった二日間はあっという間でした。これから予選は地区代表が続々と決まる中盤戦へ。お天気は心配ですが、とにかくひとりひとりが感染対策の意識をしっかりと持ち、大会が最後まで行われることだけを切に願います

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