第106回全国高校野球選手権岩手大会が7月10日に開幕します。2年連続優勝を目指す春の東北王者・花巻東を軸に、王座奪還を目指す盛岡大附や一関学院、盛岡中央や専大北上、30年ぶりとなる公立校頂点を狙う大船渡や久慈らも力があり、覇権争いは例年になく熾烈です。
この夏の舞台で戦う選手たちのなかでも、走攻守で特徴ある気になる球児をピックアップ!あくまでも観戦したことがある選手たちのなかから印象に残る球児を選びました。(敬称略)
投手
小松龍一(花巻東 3年生)
2年生時ですでに最速147キロをマーク。威力十分のストレートと鋭く落ちるフォーク、スライダーを操り高い奪三振率を誇る。ケガと不調に苦しみながらも春季東北大会で復活登板を飾る。
葛西陸(花巻東 3年生)
大会№1と言っても過言ではない安定感を誇るサイド左腕。130キロ中盤のストレートにスライダーや緩いカーブ、チェンジアップを織り交ぜて打者を翻弄する。今春、県大会の盛岡誠桜戦では8回14奪三振の好投。さらに東北大会の青森山田戦では6安打9奪三振で高校初完封を飾る。
熊谷航(大船渡 2年)
130キロ中盤のキレのあるストレートと見分けがつきにくいスライダーで打者を翻弄する好右腕。春季大会では14年ぶりとなる準決勝進出の原動力に。
髙澤奏大(一関学院 3年)
190センチ88キロの大型左腕。コーナーを突くストレートと変化球で凡打の山を築く。昨秋東北大会の秋田修英戦では9回2安打1失点の好投をみせる。1年夏の甲子園のマウンドに上がった経験も武器に夏に挑む。
小山礼莉(一関学院 3年)
最速144キロの速球派右腕。ストレートはコンスタントに135キロ後半を叩き出す。昨秋東北大会の光南戦では雨で継続試合となるまでの8回2/3を6安打無失点10奪三振の好投をみせる。
宇部奨人(久慈 2年)
制球力とクレバーな投球術で勝負する技巧派左腕。昨秋東北大会の金足農戦では延長10回を投げきり5安打3失点(自責点2)9奪三振の熱投をみせる。
北田博哉(盛岡中央 3年)
最速141キロのストレートと闘志みなぎる投球が持ち味のパワーピッチャー。春季大会初戦の盛岡北戦では8回5安打1失点10奪三振のピッチングをみせる。
中清水宏成(盛岡中央 3年)
最速138キロを誇る速球派の左腕。右打者のインコースを突く強気な投球も武器のひとつ。1年生県大会では優勝した花巻東相手に力投し、今春県大会では打力のある盛岡商と戦い6回7奪三振の好投をみせる。
室岡大河(水沢工 3年)
130キロ台のキレのあるストレートと100キロ台のカーブをコーナーに投げ分ける技巧派左腕。容易に盗塁を許さない牽制技術も秀逸。昨秋県大会準々決勝の盛岡商戦では三振14個を奪う。
千葉快陽(大東 3年)
最速139キロのストレートにキレのあるスライダーを織り交ぜて三振を奪う好右腕。ピンチを背負っても動じないマウンド度胸も持ち味。選手13人で夏に挑む大東の大黒柱。
千葉来夢(高田 3年)
ノビのあるストレートと強気なピッチングスタイルが持ち味の注目右腕でありチームをまとめる主将。昨秋の県大会の盛岡三戦ではコーナーを突く丁寧な投球で3失点完投の熱投をみせて17年ぶりのベスト8進出に貢献。
藤枝歳三(盛岡三 3年)
2年生時ですでに最速143キロをマーク。カットボールやチェンジアップも一級品。さらにどの球種もコントロールできる今大会屈指の本格派右腕。また春季大会では全試合で4番を任される打撃力もあり、投打で注目の実力選手。
山口翔大(盛岡誠桜 3年)
サイドを主体にオーバーとアンダーも使い分ける変則右腕。春季県大会の一関工戦では3安打完封の快投をみせて公式戦初完封を飾る。
髙下剣志(西和賀 3年)
最速136キロの球威あるストレートで打者を圧倒する投球もさることながら、打っても四番としてパワフルな打撃をみせる投打で注目の実力選手。昨春の専大北上戦でも特大の一発を放っている。
野手
千葉爽聖 (花巻東 3年)
投手からコンバートされたキャッチャーながら、抜群の二塁送球は屈指。打撃と走塁も非凡で走攻守の要となる実力選手。
坂田宗次朗(盛岡大附 3年)
ランナーを制する俊敏なスローイングや多彩な投手陣の持ち味を引き出す巧みなリード、そして勝負強さ光る打撃も光る好捕手。
梅田昇希(一関学院 3年)
強肩のキャッチャーで2秒を切る2塁送球は圧巻。チームの中軸を担う打撃力も魅力。1年生の時には甲子園で先輩のプレーをスタンドから応援。聖地切符に懸ける思いは強いはず。
和野虎牙(久慈 2年)
1年生ながら昨夏岩手大会でもホームランを放った注目のスラッガー。中学時代は久慈DREAMSの全国準優勝メンバーで岩手県選抜にも名を連ねた実力選手。春季大会では3試合で5打点を叩き出す勝負強さをみせる。
滝上恭平(一関二 3年)
巧みなインサイドワークと素早いスローイングでピッチャーを盛り立てる好捕手。センターラインが自慢のチームの要として勝利に貢献する。
藤原凛人(花巻東 3年)
フルスイングで外野の間を破る打球を連発する強打者。時にはマウンドに上がることもある投打注目の好選手。
村上太一 (花巻東 3年)
警戒されている中でも決めるセーフティーバントや盗塁は値千金。センターの守備でも俊足を生かして高い守備範囲を誇る。グラウンドを所狭しと縦横無尽に駆け抜けるスピードスター。
新田光志朗(花巻東 2年)
パワフルなバッティングが持ち味の強打者。春季大会では2打席連続ホームランを放ち、そのうち1本は江釣子球場の防球ネットを越える衝撃弾。伸びしろ十分のスラッガー。
櫻庭千晃(盛岡大附 3年)
長打も単打も打てるリードオフマンで50m6秒2の俊足も大きな武器。中学時代は青森山田リトルシニアで全国制覇も経験。
山本世波(盛岡大附 3年)
強力打線の中軸を担うパワーと確実性を併せ持つ強打者。昨秋は本塁打も放っており、春季県大会では全5試合でヒットを放つ。
森谷光佑(盛岡大附 3年)
強打の盛附の主砲に座る強打者。バッティングや走塁に積極的なプレースタイルが表れており、春の東北大会では13打数5安打でなんと本塁打を含む長打5本と躍動。
大森康心(大船渡 3年)
チーム1の長打力を誇る主砲。春季大会では2本のホームランを放つなど大活躍をみせる。中学時代は大船渡一で主将を務め大会連覇にも貢献した経験を持つ。
佐藤千秋(大船渡 3年)
広い守備範囲にポジショニングの良さ、柔らかいハンドリングも際立つ名二塁手。再三に渡る好守備でいくつもヒットをもぎ取っていく。打線でも繋ぎ役に徹していぶし銀の活躍をみせる。
高橋叶(水沢商 3年)
初のシード権を獲得したチームを牽引する主将。ミート力があり打線ではトップバッターを担い、守っては堅実な守備でセカンドに入る。前回大会、優勝した花巻東との激闘も大きな糧として集大成の夏に挑む。
登嶋直人(一関学院 3年)
身長194センチの大型野手で秋春の公式戦ではともにホームランを放った長距離砲ながら、状況によってはチームバッティングに徹して軽打もみせる。また時には長身を生かしてマウンドにも上がる注目選手。
山内蓮(一関学院 3年)
長打力とチャンスに強い打撃でチームに貢献するクラッチヒッター。昨秋県大会決勝では終盤に試合を決める勝ち越し打を放っている。
宇部智也(久慈 2年)
鋭いスイングでセンター方向を中心にヒットを連発するリードオフマン。昨秋の東北大会では3安打を放ち大舞台でのメンタルの強さも発揮。全国準優勝を果たした久慈DREAMSでは全国準優勝メンバーのひとりで大会優秀選手賞も受賞している。
室岡大翔(盛岡中央 3年)
巧みなバットコントロールで鋭い打球を連発するヒットメーカーで長打力と勝負強さも併せ持つチームの主砲。昨秋の東北大会ではセンバツに出場した学法石川戦でタイムリーも放っている。
髙橋昇聖(専大北上 3年)
今夏、投打で活躍が期待される注目の実力選手。U-12日本代表の4番としても活躍した逸材。春は打っては木製バットで2打席連続ホームランを放ち、投げては最速140キロをマーク。
今琉成(盛岡誠桜 2年)
内野も外野もこなすユーティリティープレイヤー。高い走力を生かした広い守備範囲は圧倒的。打撃もコンパクトで塁に出れば目が離せない実力選手。
村山祥梧 (盛岡誠桜 2年)
174センチ100キロの体格から強烈なフルスイングをみせるパワーヒッター。春季大会の盛岡市立戦では鮮烈な打撃音とともに大きなホームランを放つ。
髙橋遥都(盛岡商 3年)
昨夏岩手大会では3本のアーチをかけた県下屈指のホームランバッター。177センチ83キロの体格から力強いスイングで軽々とボールを運ぶ。新基準バットとなった今春も大きな一発を放っている。
勝部聖(一関二 2年)
パンチ力のある打撃が魅力的でチームの中軸を担う強打者。春季大会の花泉戦では圧巻の場外弾で観客の度肝を抜く。
照井悠人(花巻北 3年)
伝統校を主将としてまとめるだけではなく、走攻守でチームを支える好選手。小学生の時には国際大会に出場し、さらに中学時代には岩手県選抜の主将としてその名を連ねた。
菊池陸翔(花巻南 2年)
左右に打ち分けるシュアなバッティングが光る巧打者。春季大会では優勝した花巻東の強力な投手陣から3安打を放つ活躍をみせる。
髙橋汰月(盛岡一 3年)
伝統校の中軸を担う長距離砲。メンタルの強さを感じる打撃をみせ、春季大会の強豪私学との一戦でもチャンスで強烈な一打を放ち勝負強さをみせた。