第105回全国高校野球選手権岩手大会はいよいよベスト4を懸けた戦いへ。梅雨明けも発表された22日、きたぎんボールパークと花巻球場で計4試合が行われました。
全国から熱視線のスラッガー・佐々木麟太郎を擁する花巻東と大会屈指の好投手・高橋脩を擁する盛岡誠桜がぶつかった春の再戦。盛岡誠桜は初回に4番も担う高橋のタイムリーで先制したものの、対する花巻東が3回裏に守備の乱れから同点に。すると5回と6回に久慈のタイムリースリーベースや千葉のタイムリーなどで一気に7得点。投げては先発した左腕の葛西が7回1失点の好投をみせ守備も無失策。花巻東が8対1の7回コールドで5大会連続となるベスト4入りを決めました。敗れたものの盛岡誠桜は創部7年目で初の準々決勝。ベンチには14人の1・2年生が入る若いチーム。3年生の悔しさを知った選手たちの秋からの成長も注目です。
盛岡三と専大北上のシード校対決は春の再戦です。試合は投打充実の盛岡三が序盤から流れを掴みます。初回、4番の阿部がタイムリーなどで2点を先制すると、3回と4回には鈴木のタイムリースリーベースなどで計7点を追加。専大北上の130キロ後半のストレートやキレのある変化球も全く苦にせず鋭い打球を連発しました。投げては今大会初登板となったエース藤枝と杉澤の両投手がノビのあるストレートで相手打線を0封リレー。盛岡三がそつのない野球をみせて9対0の7回コールド。9年ぶりのベスト4へ駒を進めました。
前回覇者の一関学院は今大会3本塁打の強打者・高橋遥都を擁する打撃好調の盛岡商と対戦。試合は同点でむかえた6回裏、一関学院は連打からチャンスを作るとスクイズで勝ち越しに成功。さらに小野涼介のタイムリーで2点をリードします。反撃したい盛岡商は7回表に1点を返すと、続く8回表に4番高橋遥都のタイムリーツーベースで同点。さらに連打でチャンスを広げて、立花の犠牲フライで勝ち越しに成功。これが決勝点となり4対3で盛岡商が昨夏王者に逆転勝ち。21年ぶりの4強を掴み取りました。スタンドは割れんばかりの大歓声に包まれ、盛岡商の応援席では生徒や保護者らが高々と赤色のタオルを掲げ、最後まで戦いぬき勝利を勝ち取った選手たちを称えていました。
ノーシードから勝ち上がってきた盛岡一はシード校の盛岡四と対戦。試合は盛岡一が初回、一死一二塁のピンチをダブルプレーで切り抜けると、その裏、今度は二死二三塁のチャンスを作り主将の千葉が2点タイムリーを放ち先制。その2点を先発の川崎が7回1失点でしのいで、リリーフの安田が守り抜きゲームセット。盛岡一が主将の一打と1年生継投で競り勝ち2年連続のベスト4へ名乗りを挙げました。
22日はきたぎんボールパークと花巻球場で準々決勝が行われる予定です。
7月22日の試合結果
準々決勝 @きたぎんボールパーク
____ 一二三 四五六 七八九 計
盛岡誠桜 100 000 0 1
花巻東 001 034 Ⅹ 8
(7回コールド)
[盛] 山口、小又、高橋-川倉
[花] 葛西-小林
三塁打:久慈(花)
二塁打:晴山(花)
準々決勝 @きたぎんボールパーク
____ 一二三 四五六 七八九 計
盛岡商 000 100 120 4
一関学院 001 002 000 3
[盛] 吉田、菅原、横山、大塚晋-竹村
[一] 高橋、小山、小野涼-小原
三塁打:石崎(盛)
二塁打:高橋遥(盛)
準々決勝 @花巻球場
___ 一二三 四五六 七八九 計
盛岡四 000 000 100 1
盛岡一 200 000 00Ⅹ 2
[四] 佐藤諒、櫻田-鳥谷部
[一] 川崎、安田-千葉
二塁打:畠山瑞、川崎(一)
準々決勝 @花巻球場
____ 一二三 四五六 七八九 計
専大北上 000 000 0 0
盛岡三 204 300 Ⅹ 9
(7回コールド)
[専] 杉山風、板垣、江川、秋山、中澤、近藤-近藤、澤田
[盛] 藤枝、杉澤-田村
三塁打:鈴木(盛)
二塁打:齊藤(専)