第105回全国高校野球選手権岩手大会は二日連続の順延からの再開。きたぎんボールパークと花巻球場で2回戦計4試合が行われました。

春の県大会では強豪私学に勝利してシード権を得た大船渡が初戦。1回戦を二桁得点で勝ち上がってきた盛岡農と戦いました。試合は互いに無得点でむかえた4回表、大船渡は注目選手で佐々木朗希の弟でもある佐々木怜希のツーベースを口火を切ると、その後一三塁としダブルスチールで先制。三塁走者だった佐々木怜希は50m6秒2。その俊足がチームに勢いをもたらします。6回には4年前に佐々木朗希投手とバッテリーを組んでいた及川惠介捕手の弟・駿がライトスタンドへ大きな一発を放ち突き放します。守っては7回、佐々木怜希投手がついに夏のマウンドへ。そしてマスクをかぶるのは及川駿選手。4年前、岩手を沸かせた二人の弟が新球場で同じバッテリーに。そして佐々木怜希は自己最速を更新する143キロを連発し盛岡農打線を0点に抑え7対0でコールドゲームが成立しました
大会を去る盛岡農はシード校相手に互角に戦い、随所でスタンドを沸かせる好プレーも!スタンドの華やかな応援に応えるように楽しそうにグラウンドを駆け回る姿も印象的でした。

6年連続夏初戦敗退で厚い壁に阻まれてきた専大北上は夏3大会連続16強入りしている久慈と対戦。試合は専大北上・板垣、久慈・下曽根の両エースの好投もあり3対3の同点でむかえた9回、久慈は1年生ながら4番を任されている和野がソロホームランを放ち勝ち越し。対する専大北上も負けじとその裏、代打の松下のヒットからバッテリーミスと送りバントでランナーを3塁まで進め1番桐原が同点タイムリー。一進一退の攻防が続きます。そして激闘は延長10回タイブレークへ突入。専大北上のリリーフ江川が久慈を無得点に抑え咆哮。その裏、無死一二塁からセーフティーバントで満塁とし、大声援を背に打席に立った近藤が左中間へサヨナラタイムリーを放ち激闘にピリオドを打ちました。専大北上は夏7年ぶりとなる勝利。甲子園を知る岩手の実力校にとっては長い長いトンネルでした。
ベンチで泣き崩れた久慈ナイン。エース下曽根は手元のスコアブックでは169球を数える力投。1年生の4番・和野のホームランも圧巻でした。

昨夏4強の盛岡一は久慈東と対戦。盛岡一が粘る久慈東を9回サヨナラで振り切ってベスト16進出。期待の1年生らが活躍をみせ、巧打者としても注目の3年生・佐藤孝大が試合を決めるサヨナラ打を放ちました。また水沢一は北三陸連合と戦い、14安打10得点の猛攻で5回コールド勝ちし、6年ぶりとなるベスト16入りを決めています。

7月18日は悪天候が予想されるため、翌19日へ順延となっています。

7月17日の試合結果

2回戦 @きたぎんボールパーク
___ 一二三 四五六 七八九 計
大船渡 000 213 1   7
盛岡農 000 000 0   0
(7回コールド)
[大] 上野、山本、佐々木怜-志田、及川
[盛] 伊藤-大上
本塁打:及川(大)
二塁打:佐々木怜、上野(大)

2回戦 @
____ 一二三 四五六 七八九 十 計
久慈   100 020 001 0 4
専大北上 012 000 001 1x5
[久] 下曽根-米田
[専] 板垣、杉山風、江川-近藤
本塁打:和野(久)
二塁打:米田(久) 坂本(専)

2回戦 @花巻球場
___ 一二三 四五六 七八九 計
久慈東 010 112 000 5
盛岡一 001 400 001x6
[久] 玉沢、小向-中崎
[盛] 川崎、安田-千葉
三塁打:三上(久)
二塁打:三上、舘石(久) 佐藤2、畠山瑞、安田2(盛)

2回戦 @花巻球場
_____ 一二三 四五六 七八九 計
水沢一   300 34      10
北三陸連合 000 00      0
(5回コールド)
[水] 佐藤航、小野寺-高橋楓
[北] 林郷瑠、中村、細越-林郷善
三塁打:鈴木、高橋凪(水)
二塁打:千葉、佐藤譲(水)

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