【選手権岩手大会】一関学院が県営野球場最後の夏頂点へ 盛岡中央の齋藤響介は8回10Kの粘投 岩手 - 高校野球

第104回全国高校野球選手権岩手大会は25日、岩手県営野球場で盛岡中央と一関学院の決勝戦が行われました。

決勝進出は14年ぶりの盛岡中央と6年ぶりの一関学院が顔を合わせた大一番。プロ注目の盛岡中央・齋藤響介投手は5試合37回2/3を投げて防御率0.72で47奪三振という異次元の投球の大活躍。対する一関学院は5試合で43得点10本塁打&無失点で光る攻守の充実ぶり。好ゲームを予感させるなか、両校の家族や夏休みに入った子どもたちをはじめ、熱戦を期待する観客で県営野球場のスタンドは大いに賑わいました。

そして試合は1点を争う好ゲームとなり、一関学院が3対2で盛岡中央に勝利し12年ぶり7回目の甲子園出場を手にしました。夏制覇は令和2年の独自大会以来。その時は甲子園大会が中止されていたため、当時1年生だった現3年生の選手たちにとっては今年の甲子園出場は悲願達成と言えます。

準優勝の盛岡中央。エースとして球数制限1週間500球の直前まで投げ続けた齋藤響介投手。マウンド上でも疲労感が垣間みえるなか、粘り強く投げて8回9安打3失点完投で10個の三振を奪う好投をみせました。試合後には「最後の夏というのもあって、自分なりの良いピッチングができて良かった」とすっきりした表情で語りました。

優勝した一関学院は8月6日に開幕する夏の甲子園に出場します。

決勝戦の試合結果

決勝戦 @岩手県営野球場
____一二三 四五六 七八九 計
盛岡中央 000 200 000 2
一関学院 020 001 00Ⅹ 3
[盛] 齋藤-小笠原颯
[一] 小野涼、寺尾-後藤
二塁打:熊谷、菊池、小笠原彩(盛) 千葉、後藤(一)

一関学院が12年ぶり7回目の甲子園出場

互いにノーシードから勝ち上がってきたチーム同士の決勝。試合は一関学院が2回裏、今大会19打数12安打と当たっている5番小野唯斗選手がレフト前ヒットで出塁すると、続く主将で6番の小松大樹選手が送りバントを決め二死2塁へ。そして7番千葉周永選手がレフト頭上を破るタイムリーツーベース!さらにその後四球で1・2塁とし9番菅野千陽選手にもタイムリーが飛び出し、一関学院がこの回ヒット3本を集めて2点を先制します。

2点を追う盛岡中央は4回表、先頭の5番熊谷大琉選手がツーベースを放ち後続の内野ゴロの間に3塁へ進み一打同点の場面を作ります。そして四球と内野ゴロで二死1・2塁となるも、9番菊池快選手が右中間へ2点タイムリーツーベース。盛岡中央、頼れる主将のバットで同点とします。

同点とされた一関学院は6回裏、先頭の4番後藤叶翔選手がライトオーバーのツーベースを放ち、その後牽制で守備の乱れがあり無死3塁へ。ここで今大会11打点と勝負強さを発揮する5番小野唯斗選手が糸を引くようなセンター前タイムリー。一関学院が中軸の連打で勝ち越しに成功します。

再び追う展開となった盛岡中央は8回表、先頭の4番小笠原彩が右中間へツーベースを放ちチャンスを作ると、その後内野ゴロで進塁し一死3塁へ。しかし後続がファウルフライと空振り三振に倒れ同点ならず。同点も覚悟する場面を無失点で切り抜けた一関学院。ベンチから大きな歓声があがります。

そして9回表、リリーフとして好投を続けている寺尾皇汰投手がこの回の盛岡中央の攻撃を三者凡退とし熱戦はゲームセット!県営野球場最後の夏の頂点に立ったのは一関学院。2年前に双璧に風穴をあけ、今夏はみごと12年ぶり7回目の甲子園出場を掴みました。

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