2年ぶりに開催されている春季高校野球岩手県大会の地区予選。新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、これまでとは違う形で大会運営されていますが、選手たちのプレーは例年と同じく、ハツラツとした全力プレーが披露されています。
流れを変えたダイビングキャッチ
29日の岩手県営野球場で行われた盛岡三と盛岡一の代表決定戦。試合は一進一退の攻防が続き同点で迎えた9回表の盛岡一の攻撃。四球から送りバントで得点機を広げるなどしてむかえた一死2塁1塁の場面で、後続がライナー性の鋭い打球を放つも、盛岡三の主将でサードを守る志和がここしかないというタイミングで横っ飛び!そして捕球とともに視線は2塁に。一打勝ち越しの場面は一瞬でスリーアウトチェンジとなりました。
盛り上がる盛岡三ベンチ。その裏の盛岡三は一死走者なしから志和が右中間への浅いヒットを好走塁でツーベースとし一打サヨナラの場面を演出。連鎖するように続く齋藤千の打球はライト線へポトリ。二塁走者の志和は躊躇することなく三塁キャンパスを蹴ってホームへヘッドスライディング!そして両手を高く掲げる志和。盛岡三が手に汗握る好ゲームにピリオドを打ちました。9回表に飛び出したダイビングキャッチは試合の流れを変えるビックプレーとなりました。
9回の主役は二人。殊勲打の齋藤千とサヨナラのホームを踏み力強いガッツポーズで喜びを表した志和主将でした。
強豪・一関学院と選手17人の大東
1日の一関運動公園野球場で行われた一関学院と大東の代表決定戦。試合は大きな地震による中断を挟みながらも序盤から大東が押す展開に。4回表に大東が2点を先制した直後、一関学院は先頭でむかえた主将の奥谷がヒットと盗塁でチャンスメーク。そしてそれに応えるように八幡がレフトへツーランホームランを放ち試合は振り出しに。しかし大東も負けてはいません。同点とされた後の5回表、一死から佐藤がツーベースを放ちその後四球とバッテリーミスで一死3塁2塁の得点機を作り、主将で四番の菊池央がフルカウントからセンターへタイムリーを放ち勝ち越しに成功。試合は両校主将も存在感を放つなか、大東の1点リードで終盤戦へ向かいます。
8回裏の一関学院の攻撃。先頭で打席に入った奥谷のツーベースから送りバントを絡めて一死三塁へ。主将のバットがことごとく得点機を演出します!そして八幡がこの日3打点目で2度目となる同点打!さらに続く杉澤が意地の勝ち越し内野安打を放ちこれが決勝打。昨秋県準優勝の一関学院が力をみせました。
惜しくも敗れた大東。選手たちの思い切りの良い走塁を引き出した3塁コーチャー皆川君も素晴らしかった。チームメートは彼に全幅の信頼を寄せているとわかるベースランニングをみせてくれました。そして終始チームを盛り上げた声の主は4番キャッチャーの菊池主将。仲間が凡退しベンチに帰ればそれを励まし、ピンチになればマウンドに駆け寄る姿に胸は熱く。チームと二人にはとびきり大きい敢闘賞をあげたい。
強豪・一関学院と選手17人の大東。ナイスゲームでした!