
第108回全国高校野球選手権大会は9日、阪神甲子園球場で1回戦が行われ、4年連続14度目(5季連続)出場の花巻東(岩手)が新田(愛媛)に4対2で競り勝ち、2年連続となる初戦突破を果たした。これで夏の甲子園における岩手県勢対愛媛県勢の対戦成績は、岩手県の5戦全勝となった。
古城の足とバットで先制、主導権を握る
主導権を握ったのは花巻東だった。2回表、プロ注目の主将・古城大翔(3年)が中前打で出塁しチャンスを呼び込むと、2死二、三塁から8番・齋藤蒼梧(2年)の左前適時打で古城が先制のホームを踏んだ。
4回表にも相手の暴投で1点を加えた花巻東に対し、今春の四国大会を制した新田も反撃。5回裏に2番・木下春空(3年)の犠飛で1点を返す。6回表に花巻東も負けじと久保村冠太(2年)の適時二塁打で突き放すも、直後の6回裏、新田の8番・秋山祐太(3年)の適時打で再び3対2と1点差に迫る目まぐるしい展開となった。
甲子園をどよめかせた「電光石火の好走塁」
勝負の分かれ目は1点リードで迎えた8回表の攻撃だった。
花巻東は先頭の赤間史弥(3年)が二塁打と暴投で1死三塁の好機を作る。ここで打席の萬谷堅心(3年)が打ち上げた打球は浅い右飛。本来ならタッチアップは難しい位置であり、走者の赤間も三塁ベースを踏んだ後、本塁へ行かない仕草を見せていた。
しかし、相手右翼手が二塁手へ緩いアンダートスで返球した瞬間も赤間の集中力は研ぎ澄まされた。中継に入る二塁手が本塁へ背を向けている隙を見逃さず、一気に加速して本塁へ突入。スタンドのどよめきとともに本塁を駆け抜け、練習の賜物とも言える驚異の走塁意識で決定的な4点目を勝ち取った。
継投で逃げ切り、次戦は大会10日目へ
投げては先発の左腕・萬谷が走者を背負いながらも要所を締め、7回2失点と試合を作った。8回は救援した赤間が無失点でつなぎ、9回無死一塁からは菅原駿(2年)が落ち着いて抑え込んで逃げ切った。
なお、今大会で「甲子園5季連続4番」というPL学園時代の清原和博氏以来の偉業を達成した古城は、この日も二塁打を含む3打数2安打1死球、全3打席で生還(3得点)と貫禄の活躍を見せた。
白星発進を決めた花巻東は、大会10日目(14日)の第1試合で行われる2回戦で、岡山学芸館(岡山)と鳥取城北(鳥取)の勝者と対戦する。
