春の高校野球東北大会は10日、きたぎんボールパークで決勝進出をかけた準決勝が行われました。
岩手県勢で唯一勝ち上がった盛岡三は、昨夏甲子園覇者で今春センバツ8強の仙台育英に挑みました。
“公立校でもやれるぞ”を合言葉に快進撃をみせる盛岡三。振り返ると準優勝した9年前も第3代表からの大躍進でした。準々決勝後には仙台育英戦に向けて「甲子園でも勝てるチームを目指してやりたい」と語っていた伊藤崇監督。その意気込みのとおり、試合は白熱の展開となりました。
盛岡三の先発マウンドに上がったのは東北大会を一人で投げ続けている2年生エースの藤枝歳三投手。緩急をつけながら低めに制球された変化球で仙台育英打線に的を絞らせない好投。3回には守備の乱れが重なり1点を失ったものの、終盤まで粘り強く投げました。つかまったのは7回、2本のツーベースを含むヒット3本を集められ2点を奪われ、センバツ8強の底力をみせつけられます。
援護したい打線は全国屈指の投手陣を擁する仙台育英のエース髙橋投手を相手に、2回から6回まで5イニング連続でヒットを放ち、チャンスも作るもののあと1本が出ず。そして8回から代わったリリーフの湯田は153キロをマークするなど圧巻の投球で立ちふさがり、2回無安打3奪三振の完璧な救援をみせて熱戦はゲームセット。大観衆のスタンドからは両チームの健闘を称える万雷の拍手が沸き起こりました。
投手の好投や好守備が光った盛岡三。9年ぶりの決勝進出は果たせなかったものの、夏へむけて大きな経験を積んだナイン。甲子園がかかる岩手大会での活躍に期待が高まります。