2年ぶりの夏、高校野球選手権岩手大会開幕へ 甲子園切符をかけて熱戦

高校野球が最も熱い季節。

2年ぶりに甲子園を懸けた岩手大会が帰ってきます。

優勝争いの大本命

優勝争いの中心は双璧たる花巻東と盛岡大附。
昨秋東北大会四強で今春県大会で三連覇も達成した花巻東。佐々木洋監督はチーム評を「良くも悪くも菱川次第」と語るも、最速147キロを誇るエース菱川一輝や軟投派の中居颯真、力のある1年生左腕の佐藤龍太ら投手陣が充実。攻撃陣も入学3ヶ月ですでに13本のホームランを放っている規格外の1年生スラッガー・佐々木麟太郎や高校通算本塁打20本の2年生4番・田代旭、通算22本塁打の菱川一輝らが並ぶ打線も迫力満点です。春夏連覇へ投打に隙がありません。

4年ぶりの甲子園を目指す盛岡大附は代名詞の強力打線が県内屈指!体格は県内随一でその平均体重は全チーム平均67.6kgを大きく上回る78キロ。打線は関口監督いわく「2017年甲子園ベスト8の時よりも上」と語るほど仕上がっている模様。その象徴は松本龍哉。高校通算本塁打は63本を記録している県内No.1バッターの声もあがる強打者です。さらにユーティリティープレイヤーで勝負強さ光る渡邊翔真、クリーンナップには通算本塁打48本塁打の金子京介や同じく46本の小針遼梧が名を連ねるオーダー。王座奪還へ“わんこそば打線”に磨きがかかります。

双璧に挑む

双璧に挑むシード校も非常に力のあるチームが揃います。
夏連覇を目指す一関学院。打線では左右へヒットを量産する奥谷奏翔や巧打者の佐藤拓己、投手陣では左の本格派・伊藤龍紀と右の技巧派・鈴木壮浩を中心に夏連覇を狙います。春季大会で公立校最上位の3位に入った久慈は、力のあるボールが持ち味の松川緋祥と緩急自在の播磨颯和のダブルエースを中心とした堅い守り、そして春季大会で打率6割超をマークし急成長をみせた4番大村蓮の活躍を原動力に2度目の甲子園出場を狙います。

春は創部初の四強入りを果たした花巻南はテンポのいいピッチングで試合を作る絶対的エース高橋陸と終盤に強さをみせる打線が春の快進撃再現への鍵を握っています。またかつてチームを率いていた君ケ洞卓朗前監督が責任教諭を務める盛岡北との初戦も楽しみ。統合2年目で創部初のシード校として夏へ挑む宮古商工鈴木鮎斗橋場辰徳荒川快らが並ぶ切れ目のない打線は得点力が高く、投手陣の要となる川戸一輝穂高広海の二枚看板も力があり、ヤンキースモデルのユニフォームが頼もしくみえます。

1999年以来の優勝を目指す盛岡中央の注目は大会屈指の好投手で最速147キロの2年生エース齋藤響介。今春は5試合27イニングでなんと44奪三振も記録したまさにドクターKです。岩手県中学選抜からバッテリーを組んでいる小笠原颯汰との息のあったピッチングや3年生ピッチャーの中川青空の復調にも期待がかかります。15年ぶりの頂点を狙う専大北上のエース、最速140キロ超の本格派・長島暖和の活躍も、夏の難しさを知るチームの躍進に欠かすことができません。

ノーシードにも実力校が多士済々

初戦でシード校の専大北上と戦う盛岡三はノーシードから頂点を目指す実力校です。扇の要には岩手でも指折りのスローイングをみせる小柳晴哉。投手陣では経験豊富な左腕の下谷地璃樹と球威のある鷹觜太陽の二枚看板がチームを牽引し、積極的な試合巧者ぶりも光ります。また伝統校の水沢はプロ注目の最速143キロ右腕の伊藤裕平を擁しており胆江初の甲子園へ意気軒昂。沿岸からは久慈東が最速140キロのエース長倉勇気と強打者で4番の吉田大晟を中心に聖地切符を狙います。

昨秋、ハナノウ旋風を巻き起こした花巻農も今大会の台風の目になり得る注目校。藤原奏良遠藤悠音ら投手陣は多彩で、髙橋悠仁三浦陽斗を中心とした打線は魅力的。高い守備力も併せ持っており、集大成の夏の活躍は目が離せません。
そしてチームを上位へ導く名将・石橋智監督率いる黒沢尻工。角度のあるピッチングが持ち味の藤澤主樹や変幻自在のアンダースロー根本夏珠葵ら様々なタイプの投手を擁し、ここぞでの機動力は今夏も変わらず驚異。何か起こしてくれそうな予感漂う実力校です。

夏に強い伝統校・盛岡一や投手力も魅力の盛岡商、チームワークと終盤の強さが際立つ水沢商や近年躍進みせる盛岡農。そして夏初勝利を目指す連合チームや文字通りの全員野球で挑む伊保内。やはり楽しみは尽きません。

球児たちの夏はすぐそこに
がんばれ岩手の高校球児たち

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